恋愛がうまくいかないですか?
そうですか。
それ、心理学者のエーリッヒ・フロムさんがもう解明済みです。
世にある「恋愛テクニック本」とか「恋愛心理学」なんていう本は、もう…読まんでいい!捨てて!
フロム著『愛するということ』では、恋愛の本質が分かってきます。
恋愛に悩む男女の必読書!気になる方はぜひ手に取ってみてください。
今回は、『愛するということ』の内容を踏まえて、恋愛がうまくいかない人がチェックすべき項目を作ってみました。
私なりの主観的解釈も入っているので、参考までに読んでいただけますと幸いです。
一つでも思い当れば、改善できます!
- 恋愛がうまくいかなくて悩んでいる人
- 恋愛について学びたい人
- フロムの『愛するということ』の解説が欲しい人
恋愛がうまくいかないときにチェックすること
相手に愛を与えているか?
恋愛がうまくいかない人は、「人から愛されたい」とずっと思い続けていませんか?
恋愛に対して受け身で、愛を人から与えてもらうことばかり考えている人は、「自立ができてない状態」だとフロムは言っています。
愛することというのは、自分から愛を与えることです。
愛された方が幸せだと考える人は多いですが、実は愛を与える方が幸せになります。
「誰でもいいから追いかけられたい」と考えているうちは、恋愛はうまくいきません!
相手の成長をサポートしているか?
恋愛がうまくいかない人は、相手のことをちゃんと配慮した行動ができてますか?
愛は、ただ一方的に与えるだけではだめです。
独りよがりで、相手の立場になって考えることができていない愛は愛ではないです。
フロムは、「配慮」について以下のように説明しています。
愛とは、愛する者の生命と成長を積極的に気にかけることである。
(『愛するということ』エーリッヒ・フロム 著、鈴木晶 訳、紀伊国屋書店)
つまり配慮というのは、相手の成長を願ってサポートする姿勢なのです。
わかりやすい例では「母と子」の関係性ですが、男女の恋愛でも当てはめることができます。
相手に「あれしろ」「これしろ」と指示するのは配慮ではありません!
相手の求めに応えようとしているか?
恋愛がうまくいかない人は、相手の求めに自ら応えようとする姿勢でいるでしょうか?
フロムは、愛の基本要素として「責任」という言葉を挙げています。
具体的には、【相手の精神的な求めに応じられる・応じる用意があるか?】ということ。
ちょっと難しかったのですが、私の中の解釈としては、「スキンシップやコミュニケーションしたいという相手の要望に応えること」です。
自分のタイミングでスキンシップをして、相手の求めには一切応えない関係は、愛しているとは言えません。
「家事をしてほしい」「○○を買ってほしい」といった物理的要求は当てはまりませんのでご注意を!
相手らしさを尊重しているか?
恋愛がうまくいかない人は、相手のことを尊重していますか?
フロムは、愛の基本要素として「尊重」を挙げています。
例えば、相手が自分とは違う考えを持っていたとしましょう。
そのとき、あなたはその考えを尊重し、違う道に進むことを認められますか?
それとも、自分の考えを押し付けて、自分と同じ道に引っ張っていきますか?
「愛」というのは、パートナーらしさを尊重できる関係性を指します。
相手の考えや行動に対して、都度口を挟んでいるのは、愛ではなく支配に近いです。
もし、相手が自分の意見を常に否定してくるようなら、関係性を見直した方がいいかも。
相手のことを理解しているか?
恋愛がうまくいかない人は、相手のことを理解しようとしていたか振り返ってみてください。
フロムは、愛には「理解」が必要だと説いています。
あなたは相手のことをどれくらい知っているでしょうか?
先ほど挙げた、「配慮」「責任」「尊重」という愛の基本要素は、すべて相手のことを理解していないと的外れの行動になります。
もちろん、すべてを知ることは不可能ですが、「知りたい」と思う気持ちはとても大事。
自分のことばかり話していて、相手のことをよく知らない…という人は、恋愛はうまくいきません。
「今」に集中しているか?
恋愛がうまくいかない人は、「今」を生きていないのかもしれません。
人間は、頭の中で「過去」と「未来」について悶々と考えてしまう生き物です。
その状態は「今、この瞬間」を生きていない状態です。
今、目の前にいる相手に集中して、愛を与えたり理解しようとするなど、恋愛をしましょう。
「この年で独り身で、老後も独りぼっちになったらどうしよう…」と未来を心配したり、
「過去に元カレから酷い振られ方をして、トラウマ…」と過去に引っ張られているのは、まだ人を愛せる状態ではないということです。
恋愛に関心を持っているか?
恋愛がうまくいかない人、本当に恋愛したいと思ってますか?
フロムは、「人を愛するためには習練が必要だ」と語っています。
習練のためには、まずその対象(恋愛)について最大の関心を持って取り組まないといけません。
私の解釈では、「他人と自分を理解しようとする姿勢」だと捉えました。
人を好きになるためには、その人を知る必要がありますし、自分の好みも知らなければいけません。
その人の話、表情、背景を積極的に知ろうとする行為がなければ、人を好きになって愛することはできません。
「自分は他人に興味がないけど、人から愛されたい」と思う人は、まず他人に興味を持つところから始めましょう。
自分の愛に自信があるか?
恋愛がうまくいかない人は、自分の愛に自信がないのかもしれません。
フロムは『愛するということ』の中で、愛とは
自分の愛は信頼に値するものであり、他人の中に愛を生むことをができる、と「信じる」ことである。
(『愛するということ』エーリッヒ・フロム 著、鈴木晶 訳、紀伊国屋書店)
と語っています。
つまり、自分と他人を信じて初めて愛することができるということです。
「私、ダメでしょうもない人間で何も与えられないけど、あなたのことが好きです!」とか、
「たぶんあなたは私のこと好きになってくれそうもないけど、好きです!」とかは、愛してるとは言えません。
苦悩や失望する勇気はあるか?
恋愛がうまくいかない人は、傷付く・傷付ける覚悟ができていないのかもしれません。
恋愛は、必ず誰かが傷付くといっても過言ではありません。
あなたが人を好きになって、その人に振られたらとても悲しいですよね?
逆に、あなたが誰かを振ることでその人を深く傷つけることもあります。
恋愛をするなら、自分が傷つく勇気と、他人を傷つける覚悟を持ちましょう。
「傷付くことが怖い」「人を傷付けたくない」と恐れているうちは、恋愛したり人を愛することはできません。
一人きりでいられるか?
恋愛がうまくいかない人は、他人に依存して生きていないでしょうか?
ちょっと矛盾してない?と思うかもしれませんが、フロムは愛する能力の前提条件として「一人でいられる能力」を挙げています。
一人で寂しい人生を歩めと言っているわけではなく、まず自分と向き合って自分を理解しろ、ということだと私は理解しました。
自分は何者なのか理解を深めて自分の足で立てること、これが恋愛の前提条件です。
「自分は一人じゃ生きていけないから、誰かに支えてほしい」という状態や、
「自分のことがよくわかってないけど、人から愛されたい」という状態は、まだ恋愛ができない段階です。
まとめ:自立して初めて恋愛ができるよ
恋愛がうまくいかない人は、いくつか当てはまる項目はあったでしょうか?
フロムは、「愛は技術である」と言っており、学び習練すれば身に着けることができると主張しています。
今回ご紹介した項目を意識して、恋愛に興味関心を持ち、自分から愛を与えてみてください。
そのためには、自立をして余裕を持つ必要があり、自然と人間力を上げることにつながります。
恋愛がうまくいかないと悩んでいるあなた、ぜひ今日から鍛錬に励んでください!
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